ともくんの入院生活 [05-06は闘病記・ともくん編]
何度も書いているように、ともくんは自閉症で知的障害がある。
正直、最初は検査すらまともに受けられないんじゃないかと思っていた。
小児科では、最初に子供のことを書き込む調査書みたいなものをくれる。
まあ、普通に年齢とかアレルギーはあるかとか記入していく。
ここで、食べ物の好き嫌いとか、お風呂が好きとか、一日の流れを書いたメモかなにかくれるとありがたいとかの要望も書いておいた。
そこで、手術後は、抗生剤を点滴するんだけど、看護師さんが、「夜寝る前、9時に点滴するからね〜」と言いながらメモを貼ってくれた。
針は留置してあるので、刺すのは初日だけだったんだけど、右手が包帯グルグルで、左手点滴だから、ともくんとしてはかなり不自由になる。
ある日、午後からの面会に行くと、看護師さんが笑いながら、
「忙しくて、9時になっても点滴もって行かなかったら、ともくんの方からナースステーションに来て、『てんてき〜』って言ってくれたんですよ。」
と、教えてくれた。
う〜〜ん・・几帳面なのかなんなのか・・?
手術室の看護師さんもなかなか良い味だしていた。
手術室に入る時、ハハが、「あんまりしゃべれないので〜」と言いかけると、ともくんに、「名前は?血液型は?」と。
前日から教え込まれていたともくんがちゃんと答えると、「これだけ話せりゃ十分!」と笑いながら連れてってくれた。
父ちゃんは抗がん剤が始まってから、病院の食事がほとんど食べられなくなった。
抗がん剤の点滴が終わってからも、味覚が変わったのか、マズイを連呼。
それがともくんにも伝わってしまったか、ある日ぽつりと、
「病院のゴハン、べとついてるね。」
と、悲しそうに言う。
父ちゃんに、「あんまりマズイマズイ言うな〜!」とハハ激怒。
そんなこんなで一週間。12月になっていた。
ともくんは退院。父ちゃんは外泊許可が出て、3人でタクシーで帰宅。
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